SPDRゴールド・シェアの現物保有量、週間では1月後半以来の増加

2021/05/07 10:44:41

 ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、2021年5月6日現在で前週比2.29トン増加の1019.33トンと、週間ベースでは1月第4週以来の増加。
 4月の「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、前月末比20.46トン減少の1017.04トンと月間ベースでは2020年10月以来7カ月連続の減少。ただ、減少量は3月の同56.04トン、2月の同66.59トンの半分以下と減少ペースは抑えられている。
 5月に入ると、3日に前日比1.16トン増加、5日に同1.13トン増加と小幅ながら増加傾向となっている。米長期金利の指標である10年物米国債利回りが4月29日の1.690%から、5月6日には1.557%に低下したことが、金利を生まない資産である金の強材料。さらに、米長期金利の低下などによるドル安・ユーロ高もドル建てで取引される金には支援材料となった。
 ただ、ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均が終値で5月6日に約3週間ぶりに史上最高値を更新した後、7日も2営業日連続で更新。米景気回復期待を背景にエネルギーや素材などの景気敏感株が買われている。ダウ平均の史上最高値更新で投資家のリスク選好姿勢が強まる一方、安全資産とされる金には弱材料となっており、金ETFへの投資資金流入を抑えていることが考えられる。

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