2021年の白金需給は供給不足予想―WPIC

2021/05/17 16:48:45

白金業界団体ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)が5月17日に公表した2021年第1四半期および2021年通年の白金需給見通しによると、21年通年での需給バランスは4.92トンの供給不足となり、3年連続での供給不足予想。前回3月の予想(1.87トンの供給不足)よりも、供給不足幅は拡大した。自動車のリサイクル供給が減少する一方、工業用需要が増加すると予想されたことが要因。21年通年の白金供給は前年比約16%増の245.18トン、需要は同5%増の250.10トンの見通しとなった。

WPICによると、2021年第1四半期の白金供給は60.66トンとなり、20年第4四半期と比べ増加。南アフリカ共和国やロシアからの供給が回復した。21年第1四半期の白金需要は61.25トン。半導体不足や一部地域の都市封鎖(ロックダウン)などによる自動車生産台数の減少により、21年第1四半期の白金の触媒需要は20年第4四半期と比べて減少した。しかし、今後の自動車生産台数の回復や世界的な排ガス規制の強化を背景に、21年通年では大きく増加し、白金の自動車用需要は世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大(パンデミック)前の水準を超えると予想されている。また、自動車の排ガス除去装置の触媒におけるパラジウムやロジウムとの代替需要が期待される他、水素燃料電池の触媒に白金が用いられることが、白金の投資需要を支えると考えられる。

また、宝飾需要の回復も大きい。2021年第1四半期の宝飾需要は前年同期比22%増。特に、中国(55%増、2トン)、インド(35%増、0.2トン)、北米(14%増、0.3トン)での加工需要が増加。2021年通年では宝飾需要が前年度8.7%増の61.53トンとなり、2019年の水準(65.29トン)に近づくと予想される。

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