金ETF、引き続き一進一退の動き

2021/06/11 10:50:58

 ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、2021年6月10日現在で前週比2.86トン増加の1044.61トン。
 6月4日に前日比1.41トン増加した後、7日に同5.83トン減少。しかし、9日に同5.83トン増加、10日に同1.45トン増加しており、前週に引き続き、一進一退の動きとなっている。

 今週は10日発表の5月の米消費者物価指数に注目が集まっていた。結果は前年同月比5.0%上昇と、市場予想の4.7%上昇を上回り、2008年8月以来約13年ぶりの大幅な伸びを記録。ただ、米金融市場では昨年春に見られた軟調な物価が影響しており、こうしたいわゆるベース効果は6月以降薄れるとみられている。同日の米長期金利の指標である10年物米国債利回りの終値は1.459%に低下し、終値ベースで3月2日(1.415%)以来3カ月ぶりの低水準となり、金利を生まない資産である金には支援材料となった。

 来週は米連邦準備制度理事会(FRB)が15〜16日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する予定。量的緩和の縮小に向けた討議が始まるのかどうかに加え、FOMC後に公表される参加者の政策金利見通しが注目されている。

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