2021年5月の香港経由の中国金輸入、前月比59%の大幅減少

2021/06/29 10:47:58

 香港政府統計局が6月28日発表した統計によると、2021年5月に香港経由で中国が輸入した金の純輸入量は21.78トンと、約3年ぶりの高水準を記録した前月の52.821トンに比べ59%の大幅減少となった。新型コロナウイルスの感染拡大による新たな規制で、貴金属の需要が低迷したことが減少要因。

 MKSのグレーターチャイナ地域ディレクターであるバーナード・シン氏は、中国国内で金の最大消費地の1つである広州が新型コロナウイルスの感染拡大で封鎖されており、金の輸入に影響を及ぼしていると述べた。
 5月下旬以降の感染性の高いコロナウイルス株の発生により、娯楽施設や市場を閉鎖する一方で、特定の地域に封鎖を課すようになった。
 また、中国の銀行規制当局である中国銀行保険規制委員会が、商品先物に関連する投資商品の小売バイヤーへの販売を停止するよう貸し手に求めた後、銀行からの需要も減少したとシン氏は付け加えた。

 中国は世界最大の金消費国だが、金貿易にかかわる公式なデータを発表していない。そのため、香港政府統計局の数字が、中国本土への金の流れを把握するための代替指標となる。ただ、中国は上海や北京を通しても金を輸入しているため、中国の金輸入の全体像は捉えていない可能性もある。

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