金ETF:為替のドル高などで減少、1年4カ月ぶりの低水準

2021/08/20 10:59:41

 ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、8月13日から18日まで4営業日連続で減少(8.44トン減)し、8月18日には1015.10トンと、2020年4月13日(1009.69トン)以1年4カ月ぶりの低水準となった。

 外国為替市場ではドルが対ユーロで上昇。8月19日には一時、1ユーロ=1.1664ドルと、2020年11月4日(1.1602)以来9カ月ぶりのドル高・ユーロ安水準を付けた。新型コロナウイルスのデルタ株の感染が世界的に拡大していることや、16日に発表された7月の中国の鉱工業生産と小売売上高の伸び率が6月から鈍化し、市場予想も下回ったことを受けて、投資家がリスク回避に動く中、安全資産としてドルが買われた。
 また、米連邦準備制度理事会(FRB)が8月18日に7月27〜28日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表。米国債などを購入する量的緩和策の縮小に関し、大半の参加者が「年内開始が適切」と考えていることが明らかになった。
 為替のドル高に加え、米FOMC議事要旨で年内の量的緩和縮小開始が見込まれていることは、金利を生まない資産である金には圧迫材料となった。

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