NY金は上伸、主要中央銀行のハト派姿勢を背景に

2021/11/08 9:02:37

 5日のNY金は上伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比23.30ドル高の1816.80ドルとなった。
 米労働省が5日発表した10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比53万1000人増加と、市場予想(45万人増加)を上回った。これを受け、投資家のリスク選好姿勢が強まると共に、安全資産とされる金は一時下落。しかし、その後は、米連邦準備制度理事会(FRB)やイングランド銀行(英中央銀行)、欧州中央銀行(ECB)などのハト派的な動きを背景に、主要中銀による早期利上げ観測が後退したことで、米長期金利の指標となる10年債利回りが低下した他、米株価が幅広く上昇したことで、ドル売りが強まったことなどを支援材料に値を切り返し、ドル建てNY金は急伸した。
 米製薬大手ファイザーが開発中の新型コロナウイルス感染症を治療する飲み薬について重症化リスクが大幅に低下したとの臨床試験(治験)結果を報告。今夏の米国は感染力が強い新型コロナのデルタ変異株の感染が広がり、経済に打撃を与えたが、そのリスクが低下するとの期待感が、投資家のリスク選好姿勢を強めた。また、5日夜には米国で1兆ドル規模のインフラ投資法案が可決しており、現在の流れが一段と強まる可能性もある。

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