16日のNY金は上伸、英国の利上げやドル安を背景に

2021/12/17 9:12:26

 16日のNY金は上伸。中心限月の期近2月限の清算値(終値)は前日比33.70ドル高の1798.20ドルとなった。
 英イングランド銀行(BOE,中央銀行)は16日、政策金利の0.1%から0.25%への引き上げを発表。新型コロナウイルスの感染拡大以降、日米欧の主要中銀で初の利上げとなった。また、欧州中央銀行(ECB)も定例理事会を開き、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて導入した1兆8500億ユーロのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を来年3月までに終了すると発表。これらの動きを受け、外国為替市場では対ユーロでのドル安が進行。ドル建てNY金は割安感からの買いが入った他、イベント通過後の買戻しも金価格を押し上げた。
 また、英イングランド銀行がインフレ率が来年4月に目標の3倍の水準となる6%に達する公算が大きいという見通しを示したことや、12月のユーロ圏の企業の成長幅は予想よりも減速し、新型コロナウイルスのオミクロン変異株による感染拡大を抑制するための規制再導入が業績回復を抑えていることが示されたことも、安全資産として金が買われる要因となった。

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