6日のNY金は上伸、対ユーロでのドル安を受け

2022/05/09 8:55:00

 6日のNY金は上伸。指標限月6月物の清算値(終値)は前日比7.1ドル高の1882.8ドルとなった。
 欧州中央銀行(ECB)当局者らのタカ派発言を受け、ECBが7月の理事会までに利上げを実施するとの見方が強まったことから、ユーロ買いドル売りが進行。ドル建てNY金は割安感からの買いが入り上伸した。ただ、米労働省は6日、4月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比42万8000人増、4月の米失業率は3.6%と前月から横ばいと発表。景気動向を示すとされる非農業部門雇用者数が市場予想(39万1000人増)を上回り、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締め姿勢をさらに強めるとの警戒感が一部で再燃し、米長期金利の指標となる10年債利回りが上昇したことが、金利を生まない資産である金の上値を押さえた。
 また、今回4月の米雇用統計では、時間当たり平均賃金は前月比0.3%上昇と、伸びは前月の0.5%から鈍化。賃金の上昇ペースが鈍化したことで、米国のインフレがピークを迎えたのではないかとの見方を強めている。このため、市場の関心は5月11日発表予定の4月の米消費者物価指数(CPI)へと向けられているとの指摘も聞かれた。

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