9日のNY金は軟調、ECB理事会や米金利上昇などを受け

2022/06/10 8:59:00

 9日のNY金は軟調。指標限月8月物の清算値(終値)は前日比3.7ドル安の1852.8ドルとなった。
 欧州中央銀行(ECB)は9日の理事会で、量的緩和策の資産購入プログラム(APP)を7月1日に終了し、同月の次回会合で約11年ぶりに利上げに踏み切る方針を表明。また、インフレが沈静化しなければ、9月に大幅な利上げを行う意向も示した。これを受け、米長期金利の指標となる米10年債利回りが上昇したことが、金利を生まない資産である金にとっては弱材料。また、対ユーロでのドル高が進行し、ドル建てNY金は割高感からの売りも入り下落した。
 また、金融政策の正常化が欧州景気に悪影響を与えるとの懸念や、中国上海の一部地域が新型コロナウイルス感染症拡大防止のためロックダウン(都市封鎖)が再度行われるとの報を受け、原油需要が減少するとの見方からNY原油が軟化したことも、インフレヘッジとしての金需要を後退させた。

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