28日のNY金は上伸、米GDPが2四半期連続でマイナス成長

2022/07/29 9:03:51

 28日のNY金は上伸。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比31.70ドル高の1769.20ドルとなった。
 ドイツのインフレ加速や低調な米GDP(国内総生産)速報値を受け、世界的な景気後退(リセッション)懸念が強まる一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の積極利上げ観測が後退したことが支援材料となり、NY金は上伸。また、対主要国通貨でのドル安進行を受け、ドル建てNY金は割安感からの買いも入り値を伸ばした。
 ドイツ連邦統計庁が28日発表した7月の欧州連合(EU)基準(HICP)の消費者物価指数(CPI)の速報値は前年同月比8.5%上昇と、前月の8.2%から加速。市場予想の8.1%上昇を上回った。また、米商務省が28日発表した2022年第2四半期(4−6月)の実質GDP(国内総生産)速報値は年率換算で前期比0.9%減と、前期の1.6%減より下げ幅を縮小したが、2四半期連続でのマイナス成長となった。
 2四半期連続のマイナス成長は一般に「テクニカル・リセッション(技術的な景気後退)」と呼ばれ、機械的に景気後退局面とみなされる。ただ、景気後退かどうかの正式な判定は今後、全米経済研究所(NBER)が行うため、今回は景気後退とみなされない可能性もある。

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