29日のNY金はほぼ横ばい、各国中銀の利上げ観測など長め上下動

2022/08/30 9:05:04

 29日のNY金は横ばい。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比0.1ドル安の1749.7ドルとなった。
 前週末27日に欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事が米カンザスシティー地区連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で成長率低下などのリスクを冒してでもインフレを抑えるために強力に行動しなければならないと述べたことが注目され、ECBによる大幅利上げ観測が高まる共に、外国為替市場ではユーロ買いドル売りが進行。また、東西分裂状態にあるリビアの首都トリポリで27日に発生した武装グループの衝突を受けて原油価格が上昇したことも、エネルギー価格上昇によるインフレへの懸念を強め、ドル建てNY金は割安感からの買いや安全資産としての買いが入り一時上昇した。
 ただ、26日のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のタカ派的発言を受け、米FRBが9月に0.75%の利上げを実施するとの市場の見方が、金利を生まない資産である金の重しとなったことで上値も限られ、ドル建てNY金はほぼ横ばいとなった。

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