21日のNY金は下落、金融システム不安の後退や米FOMC声明発表を控えた売りに押され

2023/03/22 9:23:15

 21日のNY金は下落。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比41.7ドル安の1941.1ドル。
 20日に高値1トロイオンス=2014.9ドル台をつけ、2022年3月10日(高値2015.10ドル)以来、約1年ぶりの高値圏に浮上したが、一連の欧米中銀による金融システム不安の鎮静化に向けた施策を受け、市場の過度な警戒感が後退し、安全資産としての金需要が後退。また、22日に米連邦公開市場委員会(FOMC)声明の公表を控えて調整の売りや手じまい売りなどが入り下落した。
 米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)、日本銀行、イングランド銀行(BOE、英中銀)、カナダ銀行(中銀)、スイス国立銀行(中銀)は19日、金融システム不安の沈静化に向けて米ドル資金供給の拡充で協調することを決定。更に、イエレン米財務長官は21日、全米銀行協会向けの講演原稿で、米国の銀行システムは規制当局の強力な措置により安定しつつあるものの、中小金融機関に預金の取り付け騒ぎが発生すれば、預金者保護に向けた一段の措置が正当化されるとの認識を示した。

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