東京貴金属見通し=金は戻りの売り処を探るべし

2013/05/10 17:43:18

<金>
 今週の東京金先限は、ドル建て現物相場の下値の堅い動きと週末の円安を材料に水準を切り上げる形で越週した。
 来週は再び動意付いた円相場の動きが焦点となりそう。対ドルで節目の100円を突破したことで、流れは明確化している。週前半は円安・株高・貴金属高で推移か。しかし、ドルは対ユーロでも堅調でNY金の地合いは軟化しつつある。急速な円安だけで上伸した国内金はその流れが一服した時、戻り売りを浴びる展開になるであろう。それは週後半には訪れると読む。
 来週の先限予想中心レンジは4600円〜4850円。

<白金>
 今週の東京白金は急伸。為替の円安・ドル高や景気回復への期待感を背景とした買いが入り、週末に急騰。大きく値位置を切り上げ、節目となる5000円に接近した。ただ、自動車の排ガス除去装置の触媒用需要を左右する欧州経済の先行き不透明感が強いことが圧迫材料となり、同水準からは伸び悩む展開。一段高を試すには需給面での新規材料が必要になる。
 英貴金属大手ジョンソン・マッセイ社が13日にプラチナに関する年次報告書「プラチナ2013」の発表を予定している。欧州の白金系貴金属の需要動向や南アの生産コストなどが注目され、同報告が強気な内容となれば上値を試す可能性もある。また、為替の円安・ドル高も支援材料となり、来週は底堅い値動きが予想される。
 来週の予想レンジは先限ベースで4800円〜5100円。

 なお、先月から注目されていた世界最大の白金生産会社であるアングロ・アメリカン・プラチナム(アムプラッツ)の事業再編を巡る政府との交渉は5月10日時点ではまだ結論でていない。ただ、労働組合である、鉱山労働者・建設組合連合(AMCU)の幹部は事前に発表された1万4000人の人員削減計画が5000人程度に規模を縮小したとしても、人員削減計画への抗議として全面的なストライキを行うとの考えを示しており、実際にストが発生するならば、白金は短期的に急騰する可能性があるため、南ア鉱山の労働環境を巡る今後の動きには注意したい。

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