外為市況=「有事のドル買い」により、円は売られる

2020/03/13 6:00:00

 12日の外国為替市場の円相場は、1ドル=104円台後半。
 トランプ米大統領は11日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて英国などを除く欧州26カ国からの入国を30日間禁止すると表明。これにより人の移動が停滞して経済活動が一段と弱まるとの懸念が生じ、投資家のリスク回避姿勢が強まったことから円はドルなどに対して買われ、東京時間帯で一時1ドル=103円近辺まで円は急伸。NY時間帯になると、欧州中央銀行(ECB)が利下げを見送り、加えてラガルド総裁が「金利のスプレッドを縮めるためにここにいるのではない」と発言したことから市場に失望感が広がり、これが新型コロナウイルスの感染拡大への懸念と重なって投資家のリスク回避姿勢を極度に強め、基軸通貨であるドルの需要が急速に高まる格好。一時同106円近辺まで円は急反落したが、円売り一巡後は安値拾いの円買いが入って同104円台後半で推移した。市場筋は「本来なら相対的に安全な通貨とされる円が買われる流れとなるはずが極度にリスク回避姿勢が強まったため、基軸通貨で流動性のあるドルが買われる『有事のドル買い』と呼ばれる状況となったようだ」と指摘した。

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