外為市況=予想外に良好な米雇用統計を受けて円売り優勢

2020/06/06 6:00:00

 週末5日の外国為替市場の円相場は、1ドル=109円台後半。
 米労働省がこの日発表した5月雇用統計で、非農業部門就業者数が予想に反して前月からプラスに転じたほか、失業率も改善するなど予想外に良好な内容。これを受けて新型コロナウイルス感染拡大による景気後退に底打ちの兆しが示されたため、投資家のリスク回避姿勢が急速に後退。相対的に安全な通貨とされる円はドルなどに対して売りが優勢となったほか、予想外に良好な米雇用統計を受けて米株価が大幅上昇したことも円売り・ドル買いの流れを強め、1ドル=109円台後半まで円安・ドル高が進行。3月27日以来の円安・ドル高水準となった。
 市場からは、今回の米雇用統計について「額面通りに受け止めればプラス要因であるのは間違いないが、4月にあれほど悪化した後だけに今回の結果はあまりにも奇妙であり、内容を詳しく検証する必要がある」との声も聞かれた。

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