今週のNY金は上伸、米FRBの積極利上げペースの減速観測など背景に12/2/2022 11:24:48 AM
今週(11月28日〜12月2日)のNY金は上伸。
中国で新型コロナウイルス対策として厳しい行動制限を強いる「ゼロコロナ」政策の緩和による同国経済回復への期待感や、米連邦準備制度理事会(FRB)の積極利上げ姿勢の後退を手掛かりとした買いが入り、NY金の指標2月物は1800ドル台を回復。目先は12月2日発表の米雇用統計が注目される。
中国で「ゼロコロナ」政策への抗議活動が活発化する中、中国の国家衛生健康委員会(NHC)は29日、新型コロナウイルスを原因とする「不便さ」の軽減に努めると表明。中国政府は国のガイドラインに問題はなく、中央に忖度する地方政府が過剰に締め付けているとの見方を示している。中国南部の広州と重慶は30日、新型コロナウイルス感染抑制のための規制を緩和。中国経済の正常化にともなうエネルギー需要を中心とした商品全般の需要回復への期待感が、金価格を下支えた。ただ、「ゼロコロナ」政策は習近平国家主席の功績と位置付けられているため大きな政策転換が行われる可能性は低いと見られている。
パウエル米FRB議長のハト派発言も金利を生まない資産である金の支援材料。パウエル米FRB議長は30日、米国ワシントンDCにあるブルッキングス研究所主催のイベントで、早ければ12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)から利上げペースを減速させる可能性があると発言。インフレとの闘いのための利上げは継続するため米経済は抑制されるが、深刻な景気後退(リセッション)を招けば大きな人的犠牲を伴うため、景気後退に陥らない程度に利上げペースを落とす考えを示した。
パウエル米FRB議長は講演の中でターミナルレート(利上げの最終到達点)の推測は示さなかったが、来年4.6%としていた9月時点の政策金利見通し(ドットチャート)を「若干上回る」可能性が高いとの考えを示した。パウエル氏の想定を額面通りに受け取るならば、0.75%の積極利上げペースを保つ選択はほぼ消滅しており、米FRBの選択肢は来年2月の利上げ幅を0.5%とするか0.25%に留めるかに絞られる。12月の米FOMCで公表される参加者による最新の米経済・金利見通しが、来年前半の米FRBの動きを決定することになりそうだ。
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