/アナリストの目

今週のNY金は軟調、米インフレ動向を眺め上下動
2/10/2023 7:37:26 PM

 今週(2月6日〜10日)のNY金は軟調。
 先週1日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)声明や米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の記者会見では、インフレ圧力が後退し始めているとの見方が示されたため、米FRBによる利上げ継続観測が後退。しかし、3日に米労働省が発表した1月の米雇用統計が米労働市場のひっ迫を示す内容となったことで、米FRBが積極利上げを実施するタカ派スタンスに舞い戻るのではないかとの懸念から、金利を生まない資産である金は売られる展開となった。



 今週に入り、パウエル米FRB議長は7日、1月の米雇用統計について言及し、インフレ率を目標の2%に引き下げるまで「かなりの時間」がかかることが示されたと述べた。また、経済の勢いがインフレ低下に向けた米FRBの進展を脅かすなら、金利が予想以上に上昇することが必要となる可能性もあるという認識を示した。

 しかし、米労働省が9日に発表した最新週の新規失業保険申請件数は19万6000件となり、市場予想の19万件を上回ったことで、米FRBの経済政策により労働市場のひっ迫が緩和に向かっているとの見方が強まると、米FRBの積極利上げに対する市場の過度な懸念が後退する中で、NY金は持ち直す動きとなった。来週14日に、今後のインフレ動向を占う米消費者物価指数(CPI)の発表を控えることも市場が様子見姿勢を強める要因となった。