金市況・ニュース
- 10日のNY金は上伸、インフレ高進への懸念を背景に11月11日 08:5510日のNY金は上伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比17.50ドル高の1848.30ドルとなった。
米商務省が10日に発表した10月の米消費者物価指数(CPI)が前年同月比6.2%増、前月比0.9%上昇と、1990年11月以来31年ぶりの大幅な伸びを記録。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数でも前年同月比4.6%増、前月比0.6%上昇と、市場予想を上回る結果となった。これを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が予想以上に高進するインフレによって金利を引き上げざるを得なくなるとの懸念が強まると共に、スタグフレーションへの警戒感が再燃。インフレヘッジとしての買いや安全資産としての買いが優勢となり、NY金は一時6月15日(高値1870.90ドル)以来、4か月ぶりの高値1870.60ドルを記録。その後は、対主要国通貨でのドル高をみた売りや利食いの売りに上げ幅を削られたが、おおむね堅調に推移している。 - 9日のNY金は堅調、インフレヘッジとしての買いなどが入り11月10日 08:489日のNY金は堅調。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比2.80ドル高の1830.80ドルとなった。
主要中銀が市場の積極的な金融引き締め観測を押し戻す動きに出たことで、早期利上げ観測を背景に売られていた金を買い戻す動きが継続し、指標12月限は一時1834.80ドルをつけ、9月3日高値(1836.90ドル)以来、3か月ぶりの高値圏に浮上した。
また、米労働省が9日発表した10月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.6%上昇と、9月の0.5%上昇から加速。米連邦準備制度理事会(FRB)は、現在のインフレは「一時的」との見方を維持しているものの、短期的には新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)に伴うサプライチェーン(供給網)の制約によるインフレ傾向が続いていることが示され、インフレヘッジの買いが入ったことも金の支援材料。ただ、10日に10月の米消費者物価指数(CPI)統計の発表を控えて市場の様子見姿勢も強く、買い一巡後は上げ幅を削られ、伸び悩む展開となった。 - 8日のNY金は上伸、ドル安などを手掛かりに11月9日 08:518日のNY金は上伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比11.20ドル高の1828.00ドルとなった。
米連邦準備制度理事会(FRB)当局者らの発言を手掛かりに、米FRBの利上げ時期を探る動きとなる中、外国為替市場では対主要国通貨でのドル安が進行。ドル建てNY金は割安感からの買いが入り上伸した。各国主要中銀による早期利上げ観測が後退し、米長期金利の指標となる米10年債利回りが1.5%を下回って推移していることも、金利を生まない資産である金の下支え材料。また、インフレ高進への懸念も依然として燻り、10日発表の米消費者物価指数(CPI)への市場の注目が高まっている。 - NY金は上伸、主要中央銀行のハト派姿勢を背景に11月8日 09:025日のNY金は上伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比23.30ドル高の1816.80ドルとなった。
米労働省が5日発表した10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比53万1000人増加と、市場予想(45万人増加)を上回った。これを受け、投資家のリスク選好姿勢が強まると共に、安全資産とされる金は一時下落。しかし、その後は、米連邦準備制度理事会(FRB)やイングランド銀行(英中央銀行)、欧州中央銀行(ECB)などのハト派的な動きを背景に、主要中銀による早期利上げ観測が後退したことで、米長期金利の指標となる10年債利回りが低下した他、米株価が幅広く上昇したことで、ドル売りが強まったことなどを支援材料に値を切り返し、ドル建てNY金は急伸した。
米製薬大手ファイザーが開発中の新型コロナウイルス感染症を治療する飲み薬について重症化リスクが大幅に低下したとの臨床試験(治験)結果を報告。今夏の米国は感染力が強い新型コロナのデルタ変異株の感染が広がり、経済に打撃を与えたが、そのリスクが低下するとの期待感が、投資家のリスク選好姿勢を強めた。また、5日夜には米国で1兆ドル規模のインフラ投資法案が可決しており、現在の流れが一段と強まる可能性もある。 - NY金は上伸、英中銀の利上げ先送りを受け11月5日 08:514日のNY金は上伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比29.60ドル高の1793.50ドルとなった。
イングランド銀行(英中央銀行)は4日の金融政策委員会で、政策金利を過去最低の0.1%に据え置くことを決定。市場では、10月17日のイングランド銀行のベイリー総裁の発言を受け、今回の会合で利上げが決定されるとみられていたためサプライズとなった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル総裁や欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事も利上げを急がない姿勢を示したことで、世界的にインフレ圧力が高まる中で、欧米中銀が利上げ時期を早めるのではないか、との市場の警戒感が後退すると共に、金利を生まない資産である金が買われ、NY金は一時1トロイオンス=1800ドルの大台を回復。その後は利食いの売りなどに上げ幅を削られ大台を割り込んだが、高値圏で推移している。 - 4日の金ETFは減少、現物保有量は975.41トン11月5日 08:32ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、11月4日時点で前営業日比2.66トン減少の975.41トン。2020年4月2日(971.97トン)以来、約1年7か月ぶりの低水準となった。
また、「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は11月4日現在、昨年12月末と比べ195.33トン減少した。 - 3日のNY金は下落、好調な米労働関連指数やドル高を受け11月4日 09:013日のNY金は下落。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比25.50ドル安の1763.90ドルとなった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えて対主要国通貨でのドル高が進行し、割高感からの売りが入り下落。また、米民間雇用サービス会社ADPが発表した10月の全米雇用報告が市場予想を上回る好調な内容となり、週末5日発表の10月の米雇用統計が堅調な内容になるのではないかとの見方が台頭したことも、安全資産とされる金への売り圧力を強めた。
米連邦準備制度理事会(FRB)は3日に米FOMC声明を公表。量的緩和の縮小(テーパリング)の月内開始を決定した。同時に、インフレ高進は一過性との見方を維持すると共に、パウエル米FRB議長は労働市場の状況について、来年半ばには十分な改善が見られ、「最大雇用」が達成されたと見なせる可能性があると指摘。米FRBが来年には利上げに動くとの見方が強まったことも、金利のつかない資産である金にとっては弱材料。ただ、ドルが利食いとみられる売りを浴びて下落したことで、ドル建てNY金は安値から買い戻され、下げ幅を縮小している。 - 3日の金ETFは減少、現物保有量は978.07トン11月4日 08:39ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、11月3日時点で前営業日比1.45トン減少の978.07トンとなった。
また、「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は11月3日現在、昨年12月末と比べ192.67トン減少した。 - 1日のNY金は上伸、米FOMCを控え調整の動き11月2日 09:171日のNY金は上伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比11.90ドル高の1795.80ドルとなった。
2日、3日両日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて市場の様子見姿勢が強まる中、昨日の下落に対する買戻しが入り、NY金は上伸。米供給管理協会(ISM)が1日に発表した10月の製造業景気指数は60.8と、前月の61.1から低下し、予想の60.5を下回り、サプライチェーン(供給網)の制約が引き続き経済活動の重しになっていることが示されたことから、対主要国通貨でのドル安が進行。ドル建てNY金は割安感からの買いにも支えられた。 - 1日の金ETFは減少、現物保有量は979.52トン11月2日 08:54ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、11月1日時点で前営業日比2.62減少の979.52トンとなった。
また、「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は11月1日現在、昨年12月末と比べ191.22トン減少した。 - 29日のNY金は下落、米FRBの利上げ時期を巡る思惑などを受け11月1日 09:1029日のNY金は下落。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比18.70ドル安の1783.90ドルとなった。
29日に米商務省が発表した9月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比4.4%上昇し、前月の4.2%から加速。物価指数の上昇率は5カ月連続で4%以上となると共に、1991年1月以来、約30年ぶりの高水準。一方で、9月の米個人消費支出は前月比0.6%増と、市場予想の0.5%増を上回り、供給網の制約により物価が上昇する中で、根強いインフレ圧力が消費者の購買力を圧迫している兆候が示された。
これを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が2日、3日の日程で開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)でインフレ見通しを上方修正し、利上げの開示時期を前倒しするのではないかとの懸念が強まったことが、金利を生まない資産である金の弱材料となった。また、対主要通貨でのドル高をみた売りや、月末要因からの利益確定の売りなどが入り下落した。 - 28日のNY金は続伸、米GDPの減速などを手掛かりに10月29日 08:4028日のNY金は続伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比3.80ドル高の1802.60ドルとなった。
米商務省が28日に発表した2021年第3・四半期(7月-9月)の米国の実質国内総生産(GDP)速報値は、年率換算で前期比2.0%増。ただ、第2・四半期の6.7%増から大幅に減速し、市場予想(2.7%増)も下回った。感染力の強いデルタ変異株の流行が旅行や外食などのへの支出の伸びを抑制した他、世界のサプライチェーン(供給網)を一層圧迫し、自動車などの商品不足に消費支出が抑制されたことが要因。これを受け、NY金は安全資産としての買いが入り上伸した。また、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁の発言も消化される中で、対ユーロでのドル安が進行し、ドル建てNY金は割安感からの買いにも支えられた。 - 28日の金ETFは減少、現物保有量は982.14トン10月29日 08:27ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、10月28日時点で前営業日比0.87トン増の982.14トンとなり、2営業日連続で増加した。
また、「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は10月28日現在、昨年12月末と比べ188.60トン減少した。 - 27日のNY金は上伸、対カナダドルや円でのドル安を受け10月28日 08:5827日のNY金は上伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比5.40ドル高の1798.80ドルとなった。
カナダ銀行(中央銀行)は27日、新型コロナウイルス対応で始めた量的緩和政策を終了すると発表すると共に、インフレの背景にあるエネルギー高や供給制約が「想定していたより強く持続的にみえる」と指摘。22年後半にも利上げする可能性が示された。米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え、市場の注目が米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ時期に向かう中、カナダ銀行の声明が予想以上にタカ派的と受け止められ、米ドルはカナダドルや円などに対して下落。ドル建てNY金は割安感からの買いが入り上伸した。
カナダは資源国であるため最近のエネルギー価格の上昇に対して強く反応したと考えられるが、各国中央銀行のインフレに対するスタンスが異なるため、各国通貨間の金利差を推し量るのが極めて難しくなるとの指摘も聞かれ、各国の金利見通しの違いが当面、外国為替市場での波乱要因になると見られている。 - 27日の金ETFは2営業日連続で増加、現物保有量は983.01トン10月28日 08:31ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、10月27日時点で前営業日比3.20トン増の983.01トンとなり、2営業日連続で増加した。
また、「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は10月27日現在、昨年12月末と比べ187.73トン減少している。 - 26日のNY金は下落、米株高などを受け10月27日 09:1626日のNY金は下落。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比13.40ドル安の1793.40ドルとなった。
コンファレンス・ボードが26日に発表した10月の米消費者信頼感指数は113.8(1985年=100)と、前月の109.8(改定)から上昇し、市場予想(108.0)を大きく上回った。コンファレンス・ボードによると、新型コロナウイルスのデルタ型の感染が抑制されたことが要因。これを受け、投資家のリスク選好姿勢が強まると共に、安全資産とされる金は売られて下落した。また、米国の決算発表シーズンが本格化する中で、優良株で構成するダウ工業株30種平均とS&P総合500種が共に史上最高値を更新。米経済の回復への期待感が高まったことも、NY金の売り材料となった。 - 26日の金ETFは増加、現物保有量は979.81トン10月27日 08:32ニューヨーク証券取引所に上場されている世界最大規模の金ETF「SPDRゴールド・シェア」現物保有量は、10月26日時点で前営業日比1.74トン増の979.81トン。9月24日以来、約1か月ぶりに増加に転じた。
また、「SPDRゴールド・シェア」の現物保有量は10月26日現在、昨年12月末と比べ190.93トン減少している。 - 25日のNY金は上伸、インフレ高進による景気減速懸念を背景に10月26日 08:5925日のNY金は上伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比10.50ドル高の1806.80ドルとなった。
世界的なエネルギー価格の上昇に伴うインフレ高進により、世界経済の回復が遅れるのではないかとの懸念から、インフレヘッジとしての買いが入り金は上昇。また、22日の米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受け、米FRBによる利上げ開始時期の見通しがやや後ズレしたことも、金利を生まない資産である金にとっては支援材料。ただ、28日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会、11月2日、3日両日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見姿勢も強く、全般的にはレンジ内の値動きに留まった。 - 22日のNY金は上伸、パウエル米FRB議長の発言を受け上げ幅を縮小10月25日 08:5722日のNY金は上伸。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比14.40ドル高の1796.30ドルとなった。
世界的なエネルギー価格の上昇を背景としたインフレ懸念やサプライチェーン(供給網)の混乱による景気への警戒感から安全資産として金が買われて上昇。22日のNY金は高値1815.5ドルをつけ、9月7日(高値1833.50ドル)以来、1か月半ぶりの高値を付けた。
しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が22日の講演で、供給上の制約とインフレ高進は従来の想定よりも長く続く可能性が高いとしながらも、「量的緩和の縮小(テーパリング)時期だと思うが利上げのタイミングではない」との見解を示したことで、対主要国通貨で売られていたドルが買い戻される一方、ドル建てNY金には割高感からの売りが入り、上げ幅を縮小。米FRBがインフレ高進に対応するために利上げに動かざるを得なくなり、景気後退下でインフレが高進するスタグフレーションが発生するのではないかとの懸念が後退した。 - 21日のNY金は下落、良好な米労働関連指標など手掛かりに10月22日 08:4821日のNY金は下落。中心限月の期近12月限の清算値(終値)は前日比3.0ドル安の1781.90ドルとなった。
中国不動産開発大手の中国恒大集団の経営危機への懸念から安全資産としての買いが入り上伸する場面もあったが、中国恒大が、支払いを見送っていた2億6000万ドル相当の社債について、償還期限の延長で社債保有者側と合意したとの報を受け、投資家のリスク回避姿勢が後退。また、米新規失業保険申請件数が1年7カ月ぶりの低水準を付け、労働市場の引き締まりを示唆する内容となり、米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和の縮小(テーパリング)開始見通しが強まると共に、米長期金利の指標となる米10年債利回りが上昇。金利を生まない資産である金は売られて下落した。
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